ヤマガタデザインアグリが目指すもの
庄内エリアといえば米どころとして有名ですが、雪国ですので、冬になると辺り一面雪景色になります。地域では冬の間は野菜が作れず、スーパーに並ぶのは他県の野菜ばかり。そんな地域の課題を解決すべく、当社では施設栽培による野菜生産をおこなっております。
栽培しているものはミニトマトやベビーリーフ、おかひじきで、化学肥料、農薬を使わない有機栽培をおこなっています。現在の栽培規模はハウスが51棟。地域の空いていく農地を積極的に借り受け、今後も面積を拡大していく計画を立てています。
私たちが目指す農業、それは持続可能な農業です。
持続可能な農業とは何か?私たちは「ヒト」「モノ」「カネ」の3つの視点で考えています。
「ヒト」〜人材育成〜
皆様ご存知のように、今農業界は担い手の減少が深刻化しています。
代々受け継がれてきた農地を未来へと繋ぎ、私たちが生きていく上で必要な食を将来に亘って生産し続けていくために、私たちは農業の人材の育成に力を注いでいます。
具体的には、まずは私たち自身が農業生産に真剣に取り組むことで従事者を増やし、育成しています。
(現在は、7名の正社員と10名近いパート社員が農業生産に携わっておりますが、今回新たに若干名の正社員を募集し、生産規模の更なる拡大を図っていきます)
現在働いている正社員の年齢は20代~50代と幅広く、他県の出身者も多い職場現在です。またパート社員も10代~70代まで幅広く活躍中です。
「モノ」〜資材開発〜
日本の農業現場では農作物の生産の際に、化学肥料が使われることが一般的です。この化学肥料の原料の多くは輸入に頼っており、近年では価格が高騰しており、今後は情勢によって入手そのものが困難になりつつあります。
私たちは、それらの化学肥料や化学合成農薬に依存せず、地域の有機資源の循環を重視した農業を実践しています。
例えば、畜産農家さんと連携して腐植化した堆肥を作り、廃菌床や炭を用いて栄養豊富な土を作るなど、地元で廃棄されるものを有効活用し、地元、庄内の資源を積極的使った農作物の生産をおこなっています。土が健康であれば農薬に依存せずに健康で美味しい野菜をつくることはできます。
こうして、次の世代へと健康な農地を引き継いでいく、これが私たちが目指す農業のスタイルです。
最近では世界情勢により、化学肥料の高騰が農家の経営を圧迫しておりますが、それらの課題解決にもつながるバイオスティミュラント資材等の開発・販売にも着手しています。
資材は地元庄内の資源を積極的に使用しており、地域の資源を有効活用した有機資源循環農業を実践しています。また、当社が選定するバイオスティミュラント資材や自社開発資材の販売を行います。
仮説・実践・検証の繰り返しで得た経験と栽培ノウハウを基に、適切な資材活用の方法のアドバイスを行いながら、化学肥料や農薬に依存しない、気候変動リスクにも備えた、強い農業の実現に貢献します。
「カネ」〜有機・特栽〜
私たちが生産した農作物は、独自ブランド「SHONAI ROOTS」として県内のスーパーや飲食店等に出荷しているほか、関東や全国にも販路が広がっています。今後は更に生産体制を強化し、売り上げを伸ばしていく計画を立てています。
また、当社では自社生産の農作物だけでなく、環境負荷の低い方法によって育てられた地域の生産者の農産物についても併せて販売をおこなっています。
良いものを作り、適正価格で広く販売をおこなう。そうすることで、地域に雇用を生み、さらに生産体制を強化していく。農業は「儲からない」そう考えていらっしゃる方もいるかもしれませんが、私たちは、儲かる農業経営を実践し、こうした好循環を作り、地域に貢献をしていきたいと考えています。
※昨年発売された『週刊ダイヤモンド 儲かる農業2022』では、面積あたりの収益性などが評価され「中小キラリ農家ベスト20」の1位に山形県内ではじめて選ばれました。