未知なる可能性を感じて入社
今回インタビューに協力してくれた粂と林は、ともに富山県出身の20代。それぞれ4年制大学に進学後、地元企業であるグラフに新卒入社した。もともと広告・Web・印刷業界に興味があったのかと尋ねると、2人とも最初はまったく異なる業界を志していたという。
「観光業界で働きたいと思っていました」と話すのは粂。大学3年の就職活動スタート時には、すでに心に決めていた会社もあった。しかし、新型コロナの影響で業界の先行きが不透明となり、第一志望だった会社もその年の新卒採用を中止。「ほかの業界を見ていなかったので、どうしようと不安が募りました」と当時を振り返る。

周りの友人たちが次々に内定をもらっていく中で焦りを感じた粂は、「観光」だけでなく「スポーツ」というキーワードでも会社を探すようにした。大学で地元バスケットボールチームにまつわる研究をしていたこともあり、スポーツに関わる仕事にも興味があったのだ。
そこで知人から紹介されたのが、地元プロスポーツチームの販促物やノベルティを手がけているグラフだった。
「自分の好きな地元プロスポーツに携われることが入社の決め手でした。あと、グラフの採用サイトに『やる気次第でどんなことにも挑戦できる』と書いてあったんです。一度は諦めるしかなかった観光関係の仕事も、グラフに入社すれば、いつか何かしらの形で実現できるんじゃないかと思いました」
一方、林が志していたのはブライダル業界。観光業界と同じく、コロナ禍で採用枠が大幅に減ってしまった業界だ。「人と密接に関わりながら何かを作り出す仕事がしたい」と気持ちを切り替え、住宅メーカーの営業、ブライダルリングの販売など、業種や職種を問わず受けていた。その中で最終的に行き着いたのが広告業界、そしてグラフだった。

「決め手は何でもできそうだったことです。私は好奇心旺盛なので、営業も、デザインも、SNS周りのこともしたくて。グラフならこれらを一つでも多く叶えられる気がしました。あとは一次面接の後、営業に同行させてもらったときに『私はここで働くんだ!』って思ったんです(笑)。自分の未来の姿を想像できたのは、何社か受けた中でもグラフだけでした」
もともと別の業界を志していた2人だったが、自分のやりたいことを叶えられる可能性をグラフに感じたのだ。
挑戦の後押しをしてくれる社風
2人が所属しているクリエイティブ事業部は、お客様の頼れるパートナーとして、さまざまな困りごとを解決するのが仕事だ。ときには何度もヒアリングを重ね、取り扱う商材の中から最適な提案を行う。
商材は名刺やチラシ、パンフレットといった印刷物をはじめ、ホームページなどのWeb関係、TVCMなどの動画制作、各種ノベルティ制作、イベントプロデュースまでとにかく幅広い。入社2年目の林は、「グラフに相談すれば何かしてくれるだろう」というお客様からの期待が嬉しいと話す。
「先日、光るボールペンを作りたいという問い合わせを受けたんです。最初は驚きましたが、何かしらお手伝いできるかもしれないと打合せに行きました。詳しくお話を伺ったところ、小学生が喜ぶようなライト付きのオリジナルボールペンを希望されていて。会社としても制作した事例がなかったのですが、おかげさまで形にすることができました」

先輩のサポートを受けながら、着実に活躍の幅を広げている林。就活生をターゲットとした採用マンガの制作を担当した際には、学生と目線が近い若手社員ならではのアイディアを存分に発揮した。仕事について話すときの生き生きとした表情からも、その充実感が伺える。
「仕事はお客様とのコミュニケーションがメインですが、簡単なデザインラフを作ることもありますし、自社のInstagramやTikTokの運用も担当しています。入社前にやりたいと思っていたことがこんなにも早く叶うなんて、正直思っていませんでした。上司や先輩も私のやりたいことを尊重してくれて、味方になってくれる人ばかり。それがモチベーションに繋がっています」
自分の仕事が世に出る喜び
粂は入社3年目にして、社内の誰からも頼りにされる存在。お客様とも信頼関係を築き、今では入社前からやりたかった大きなプロジェクトも任されるようになった。
「私の中で大きいのが、地元バスケットボールチームの案件です。シーズンごとにコンセプトやビジュアルを考えて、お客様にご提案。それが通ったらスケジュールを立てて、撮影やデザインなどの制作を進めていきます。今ちょうどシーズン終盤に差し掛かっていて、私たちの仕事も大詰めです」

肩書きは「営業」だが、制作全体の指揮をとるいわばディレクター的な役割。社内のデザイナーや外部のカメラマンなどと協力しながら、一つのものを作り上げていく。粂が仕事で一番喜びを感じる瞬間は、自分が考えたものが採用されて世に出たときだという。
「不動産会社からご依頼を受けて、オリジナルキャラクターの制作を担当したことがあります。犬がいいというご希望があったので、犬種・性格・趣味などの設定を考えてご提案したところ、社長がすごく気に入ってくださって。実際にキャラクターとして採用されて、店頭やWeb上で使ってもらっているんです。第三者に『かわいい』と言われているのを見ると、なんだか誇らしい気持ちになりますね」

仕事のやりがいについて、こう続ける。
「不動産業、製造業、建設業など…。グラフには本当にいろんなお客様がいます。学生時代は興味のある分野の会社しか見ていませんでしたが、今は仕事を通して『富山県にこんな会社があったんだ』と知ることができている。これがグラフで働く一つの醍醐味だと思います。普段入れない工場などに行けるのも、なんだかワクワクして楽しいですね」
富山から活躍の場を広げたい
2人が働いているのは、富山市下飯野にある富山営業所。クリエイティブ事業部はフリーアドレス化されており、自分の固定席がないのが特徴だ。創造力が刺激されるだけでなく、さまざまな変化に対応しやすい、社員間のコミュニケーションが活発になるといったメリットがあるという。
毎年積極的に採用を行っているため20代の社員が多く、社内は活気に満ち溢れている。「休日は同期とアフタヌーンティーを楽しんだり、先輩・後輩と日帰りで京都に行ったりしています」と粂。そのエピソードからも、社員同士の仲の良さが垣間見える。仕事もプライベートも充実させることが、彼女たちの活力になっているようだ。
県外の大学を出てUターン就職した林に、富山での生活について聞いてみた。

「家族や昔からの友達が近くにいるので、私にとって富山はリラックスできる環境です。まだ知らないだけで富山には魅力がたくさんあって、それを見つける楽しみもあると思うんです。私自身、Uターンしてから『富山を知ろうキャンペーン』を実施中(笑)。休日は、県外から遊びに来た友達を観光スポットに案内したり、仕事中に発見した穴場スポットに足を運んだりしています」
一方、大学時代も富山で過ごしてきた粂は、「もっと富山の良さを見つめ直してほしい」と同世代に呼びかける。
「この仕事を通して、富山にもいろんな会社があることを知りました。自分のやりたい仕事が都会にしかないと思い込まずに、富山でもぜひ探してみてほしいです」
最後にこれからの展望について聞いてみると、「県外や海外に出張してみたい」と口を揃えた2人。生まれ育った富山を拠点としながら、活躍のフィールドはどんどん広げていきたい考えだ。
自由かつ真剣にビジョンを語ってくれた粂と林。グラフという会社の魅力と成長性を大いに感じられるインタビューとなった。